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MASHIMO MAG Vol.2 『英国タンナー Baker社』
英国唯一のオークバークタンナーへ
オンラインセレクトショップMAHSIMO&COに関わるモノ・コトについて紹介する『MASHIMO MAG』。
2回目となる今回は英国のタンナーBaker社。 英国好き、革好きな方ならご存知の人も多いはず。 Vol.1 でご紹介したTANNER BATESが愛用するオークバークレザーはここBaker社で作られています。 英国で現存する唯一のオークバークレザーのタンナーです。 建物自体が雰囲気があって素敵ですね。
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今回はTANNER BATESのお二人と一緒にBaker社を見学。
ショップ兼工房から車で1時間くらいで行ける距離にあります。 案内して頂いたのアンドリューさん。 家族経営を続けているBaker社の6代目となります。 工程ごとに丁寧に説明をしてくれました。
まず、塩漬けの生皮を戻してから毛を取り除き、肉側の脂肪を取り除く必要があります。
このプロセスだけで数週間かかるそうです。 皮はデボン牛から調達されており、食肉産業の副産物。
使われるオーク樹皮は木材産業の廃棄物で、3年間乾燥させた後、水車を動力とする機械で粉砕されます。
それぞれの皮革は、オークの樹皮と水なめしの液に約12ヶ月間吊るされます。
このとても時間をかけた自然なプロセスが、皮革の特徴をそのまま残すだけでなく、繊維を保護し、最高の引張強度を持つ最も丈夫な革を生み出すのです。
皮なめし工場のそばには小さな川が流れており、この小さな川の水と湖水地方やウェールズ産のオークの樹皮がなめし液の原料に。
建物の中にも水が流れる作りになっています。
一枚一枚の革が検査され、最後に残った毛や脂肪が手作業で取り除かれます。
その後、皮は乾燥の段階へ。
Baker社では廃棄される脂肪分や使用できない革の切り落としを、乾燥工程を助けるエネルギーに変える独創的な方法まで用意しているそうです。
仕上げの工程へ。
手作業で染色され、革のしなやかさを保つためにダビンや獣脂で仕上げられます。 ロシアンキップは特徴的なクロスグレインで仕上げられ、バーチオイルでドレッシングされます。 顧客によっては、独自の仕上げをされる方もいるそうです。
オーク樹皮を使った昔ながらの化学薬品を使わない持続可能ななめし加工には時間がかかります。
伝統的な作業で、革は熟練した職人によって少量ずつ手作業で作られます。 このレザーは優しくなめされ、自然の特徴をすべて保っており同じものは2つとありません。 一枚一枚の革に沢山の時間と愛情、そして情熱が注がれています。
最後に出荷前の革を。
フランスの某有名メゾンブランドへ納品されるそうですよ。
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